1969年10月〜12月 サラバイ家の招きに応じてチュードアがインド初の電子音楽スタジオをアーメダバードの国立デザイン研究所に設立する。
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日付:1969年10月〜12月
小咄:
ギータ・サラバイの兄妹であるギーラとゴータムが設立に関わった国立デザイン研究所(NID)にインド初の電子音楽スタジオをつくる計画が60年代後半に持ち上がる。このころになると、サラバイ家では電子音楽と言えばチュードアという認識があったため、相談を持ちかけたところ、チュードアがそのスタジオを設立するという話になる。国の威信をかけた最先端のスタジオということで、当時最先端のモーグ・シンセサイザーを設置することになったが、問題はチュードア自身がこのようなシンセサイザーを忌み嫌っていたことである。だが文句も言わず、チュードアは1969年の10月から12月にかけてアーメダバードに滞在し、モーグ・シンセサイザーを持ち込んでスタジオをつくり、電子音楽の制作ワークショップを行なった。参加者を呼び寄せるためにNIDがアーメダバードの街中にばら撒いたフライヤーには、デーヴィッド・チュードアはビートルズに電子音楽を教えた偉い先生で、ニューヨークの名高い「E.A.T.研究所」の所長だと書かれていた。結局集まったのは七人ばかりの受講生で、最後の成果発表まで残ったのはわずか五人だけだった。ギータもそのうちの一人だったが、本番を直前にして出演を見合わせた。その結果、チュードアが土壇場で、大嫌いなモーグ・シンセサイザーを使った音楽を作って穴を埋めたとされる。
場所:
#インド
#アーメダバード
関係者:
#デーヴィッド・チュードア
#サラバイ家
#Experiments_in_Art_and_Technology_(E.A.T.)
#ビートルズ
#タイプ:出来事_SIDE-B
#1969年